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構想しもきた
〜下北半島の未来を考える〜
shimokita vision
【第4回】コンテンツ産業と工場誘致の脱思考
金太郎飴の工場誘致 日本は、1960年代の高度経済成長を通じて京浜地帯から名古屋、阪神、瀬戸内、九州北部への過度な工場集中と公害の発生によって弊害が目立つようになっていた。そこで国は工場の地方分散を進めて公害の抑制と地方の産業振興を同時に図ろうとした。工業再配置計画である。田中角栄が通商産業大臣だった1972年(昭和47年)6月のことだ。折しも田中が日本列島改造論を引っ提げて自民党総裁選に望む時で、勝利した田中は新幹線や高速道路など高速交通体系の整備と一体となって工業の再配置を進めた。それ以降、国は数度にわたり工業の地方分散政策を打ち出し、地方自治体はその政策に沿って工業の誘致に躍起となった。地域振興の王道が工場誘致になったのである。確かに大規模投資を必要とする工場の立地は、自治体にとって固定資産税などの税収増加をはじめ雇用創出や所得向上に大きな期待があったことは事実である。また地方交付税の算定基礎にあたり工場立地にかかわる税収は控除されるという利点も大きかった(工場立地にかかわる税収が大きいと地方交付税の減収につながるという特例)。...
10月9日


【第3回】コンテンツ産業の地方展開の例(東北)と観光振興
前回は、政府の成長戦略産業の一つコンテンツ産業の成長性と地方への展開の可能性について述べた。今回は引き続き、地方に展開したコンテンツ企業の例と地域振興への効果について述べてみたい。なお紙面の都合上、東北の例にとどめた。 東北における地方展開の例 ●いわき市のアニメ会社 ㈲スタジオダブ ㈲スタジオダブは本社をいわき市に移したアニメ制作会社である。虫プロで活躍していた現社長の八幡正氏が、仕事で体調を崩しいわき市で療養したことが移設の契機となった。八幡氏は療養しながらアニメ制作を続けていたが、1983年に㈲スタジオダブをいわき市に設立した。当時、アニメ制作は地方にとっては新鮮な仕事で珍しいとあってアニメファンが集まるようになった。八幡氏はアニメ制作を続けながら、地方の潜在的な人材を発掘し、指導、育成しながら会社を成長させていった。八幡氏がいわき市を療養先に選んだ理由は定かではないが、山と海の自然が豊かで、空気も綺麗で新鮮な食材もあり、交通の便が良く東京から3時間足らずの距離にあることが関係しているのではないか。その後、㈲スタジオダブは、大手のバンダ
8月26日


【第2回】コンテンツ産業の地方展開の可能性 もと帝京大学経済学部経済学科教授、一般社団法人 地域デザインオフィス代表理事 徳増秀博
前回は、「高市政権の『地域未来戦略』は若者の地元定着を促すか ~今、若者は地方に多種多様な働く場を求めている~」と題して、これからの地方における産業振興のあり方について一つの考察を述べた。そこでは、従来の工場誘致に偏重した地方の産業振興政策から、若者の働き方の価値観の変容に対応した多様な仕事づくりへの移行が鍵になることを述べた。 今回は、政府の成長産業17分野の一つになっている創造的価値の高い“コンテンツ産業”が、地方の産業振興にどのような可能性をもたらすのか、コンテンツ産業の将来性や地方展開への可能性について述べてみたい。 コンテンツ産業とは何者か ~ 巨大な市場規模で成長産業 ~ そもそもコンテンツ産業とはいかなるものか、やや漠としていて一体どのような業種なのかを明確に示すことにはなかなか難しい面がある。一般には漫画やアニメを思い浮かぶくらいかと思う。“コンテンツ”とは、和訳すれば中身や内容を意味する言葉だが、それがインターネットの普及とともに1990年代からデジタル情報、たとえばゲームや動画、音楽といったものをコンテンツ
7月27日


【第1回】高市政権の「地域未来戦略」は若者の地元定着を促すか~今、若者は地方に多種多様な働く場を求めている~ もと帝京大学経済学部経済学科教授、一般社団法人 地域デザインオフィス代表理事 徳増秀博
高市政権の目玉政策の一つ「地域未来戦略」の柱に戦略産業クラスター計画があります。これは政府が指定した17分野の成長産業を地方に誘導し、企業・大学・研究機関などを集積することで、その連携協力を通じて技術革新や新事業の創出を促し地方の振興を進めるというものです。 実はこの戦略は目新しいものではなく、かつて2000年に政府が策定した「21世紀の国土計画のあり方」にもとづきその翌年に打ち出された産業クラスター計画の延長線にあると言えます。 確かに今後成長するであろう戦略産業17分野を指名したことは新鮮味がありますが、地方の活性化に結びつくまでには多くの課題があることも事実です。 成長産業17分野とは、AI・半導体、造船、量子、合成生物学・バイオ、航空・宇宙、デジタル・サイバーセキュリティ、コンテンツ、フードテック、資源・エネルギー安全保障・GX、防災・国土強靭化、創薬・先端医療、フュージョン・エネルギー、マテリアル(重要鉱物・部素材)、港湾ロジスティックス、防衛産業、情報通信、海洋があげられています。細かい内容はっこでは割愛しますが、共通していることはい
6月12日
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