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【第1回】「私を育ててくれた青森の役に立ちたい」IT企業 Arte㈱社長 伊藤真也さん

  • 執筆者の写真: 構想しもきた
    構想しもきた
  • 6月12日
  • 読了時間: 4分
Arte株式会社 代表取締役 伊藤真也
Arte株式会社 代表取締役 伊藤真也

 シリーズ第1回は、「構想しもきた」のWeb制作に協力いただいた青森市のIT企業Arte㈱の伊藤真也社長を紹介します。IT企業の誘致・起業は青森県が力を入れている施策で、伊藤さんはUターンした起業家です。

 青森県庁に近い古川町の国道4号に面したビルの仕事場に伊藤さんを訪ねました。


青森にUターンする不安を乗り越えて


 伊藤さんは1987年生まれの39歳、青森の高校を卒業後、東京の大学に進学、埼玉県の情報通信会社に就職してWeb制作など経験を積んだのち、31歳の時に青森にUターンしました。「このまま首都圏の会社で一生を終えるのか、それとも青森に戻ってふるさとのためになにかチャレンジしてみようか」と考えたそうで、まだ独身だった伊藤さんは意を決して会社で培った経験をふるさとで活かし挑戦しようとUターンしました。首都圏と青森とでは市場の規模がまったく違うので果たして青森で仕事があるのかと不安な気持ちはあったそうです。しかしその不安を払拭したのが、若者の特権である“勢い”や“チャレンジ精神”だったと当時を振り返ります。Uターンして8年目、青森出身の奥さんと子供さん2人の4人家族で、今は道の駅めぐりが楽しみで、その土地の特産物や事業者を知ることが仕事のヒントになるそうです。


デザインや言葉の価値を通じて情報を伝えたい


 Arte㈱の事業は、インターネットを活用した販売促進支援やまちづくりのためのWeb戦略の立案のほか、通販のコールセンター事業にも取り組んでいます。またメディア事業として青森県観光メディア「青森.LOVE」や下北半島観光情報メディア「下北のヒミツ」など地域に密着した情報発信も手がけています。「Arte㈱はイタリア語で芸術、技術、表現といった意味があり、英語のの語源になっているようです。ただ技術的にWebを制作するのではなく、そこにデザインや言葉によって価値を加えて情報を届けたい、という意志を表しています」と伊藤さんの言葉に彼の感性の高さを感じます。Uターンして最初から経営が順調ではなかったようで、IT企業は担保となるものがなく、公的な助成金は条件があって融資がなかなか受けられなかったそうです。そこで安定した受注が見込める通販のコールセンター事業にも取り組むことにし、Web制作とともにコールセンター事業の実績も信用となり融資を受けやすくなったそうです。


お客の顔の見える丁寧な仕事に手ごたえを



 青森で起業するメリットについて伊藤さんは、「当たり前ですが、事務所の賃借料や人件費などの経費が大変安く済みます。都会のように大きな仕事はありませんが、仕事を依頼してくるお客さんの大半は個人経営ですので、お客の顔の見え、丁寧に仕事に取り組めるのでやりがいと手ごたえを感じます。狭い青森ですから悪い評判はすぐに広がり信用を失うことになります」とお客さんを大切にする気持ちと地方のスモールビジネスの良さが伝わります。

 青森で少しずつ実績を積み信用を高めていったArte㈱は、今や首都圏や遠く九州の企業からも仕事が来るようになり、現在は延べ10名のスタッフとリモート社員3名にまで発展しました。「青森は首都圏に比べて給料の低いことが欠点です。若い人が家庭をもってしっかり生活ができるように給料を上げていくことが経営者としての責任で、当社も少しでも給料を上げて血の通った経営をしていきます。とにかく人材、そして人脈は資産です」と伊藤さんは語ります。

 最後に、構想しもきたのWeb制作にかかわったことで、「青森県民でありながら、ふるさとについて知らないことの多さに反省しました。下北の印象は、厳しい自然の中に美しさと豊かさが共存し、エネルギーという日本の将来にかかわるテーマを抱えた地域で、“青森の一地域”の枠を超えたオールジャパンの可能性をもった地域だと感じました。ふるさとを知ることがいかに大事であるか認識できましたし、仕事を通じて多くを学ぶことができ、人とのつながりの重要性を改めて確認しました」と締めくくってくれました。

 伊藤さんの静かな物腰の中にも熱い思いを強く感じたインタビューでした。これからも青森のために末永くご活躍し、Arte㈱が発展しつづけるよう期待するばかりです。


会社名:Arte株式会社

住所:〒030-0862 青森県青森市古川1丁目15−10 スカイビル 4-ab

 
 
 

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